近年、コロナ禍の影響で住宅ローンの支払いが厳しい、事業が赤字続きで行き詰っているというお悩みの方も多いと思います。このような場合、自宅等を売却することも一つの手ですが、売却してしまうと新たに住む場所を見つけないといけなくなります。そこで、このような方にはリースバックを紹介します。この方法は、自宅等に住みながら売却できる新たな不動産取引方法です。
具体的には、売買と同時に賃貸借契約を締結します。従って、売却後も賃料を支払うことで済み続けることが出来ます。リースバックのメリットは、まさに売却した後も住み続けられることですが、そのほかにもメリットはあります。売買代金を一括で受け取ることが出来、使い道は限定されませんので、自身が経営する事業の設備投資等に回すことが可能となるのです。
さらに所有権は移転しますので、固定資産税等の税金の支払い義務はなくなるという点もメリットといえるでしょう。しかし、リースバックはメリットばかりではなく、デメリットもあります。それは自分の所有物でないため、子供たちに相続させることが出来ないという点です。子供たちが独立し自分の家を持っている状態なら、この点はさほどデメリットにならないと言えますが、売却した不動産が自分の事業用建物で、将来子供に継がせたいと考えているなら大きなマイナス要素と言わざるを得ません。
しかし、このような場合でも、お金を払えば買い戻すことが可能となりますので、相続させる道が閉ざされているというわけではないでしょう。