不動産の中には、市街化調整区域内の土地や再建築不可、買い取り金額が付かない物件や権利関係が複雑な物件など、通常の方法では売却ができないケースも多いといいます。リースバックは売却した家に2~3年の期間限定で賃貸で借りることができる取引手法で、売却先の会社が見つかれば直ぐに売れるなどのメリットと当面は引越しが要らないメリットがあります。リースバックの取引を行っている会社に中には、冒頭で解説した通常の方法では売却ができない物件も対応可能にしているところがあるので、現在の住まいが再建築不可で住み替えを検討しているけれども売れないなどのときにメリットが活かされます。なお、リースバックを使うシーンには色々な要因があるわけですが、ローン返済が困難になり少しでも月々の支払額を減らしたい、このようなときに役立つ存在になってくれます。
この場合、住宅ローンの残りが売却価格よりも上回っている場合は、全額返済できるだけの資金が必要になります。例えば、住宅ローンの残りが3、000万円でリースバックで売れた値段が2、800万円のとき、200万円の資金を別途用意できる場合はこのような取引は成立しますが、資金を用意できない場合は取引が成立しません。これは、金融機関がローン利用者に対して抵当権を設定しているなどの理由があるためです。資金調達でリースバックを利用するケースもあるわけですが、これは融資とは異なり返済が要らないのでまとまった資金を集めたいときなど有効です。